


2005年初頭、私は、中古住宅売買の現状を視察するため、アメリカを訪れた。 アメリカでは、中古住宅ではなく「既存住宅」と呼ぶ。 そして30年以上前から既存住宅の建物調査すなわち、インスペクションの意義が浸透し、住宅購入の際にこれを取り入れるのは、なかば常識だ。 建物調査、すなわちインスペクションは現在、全米の中古住宅取引のおよそ90%もの割合で利用されている。 アメリカでは、建物の良し悪しが住宅価格に大きく影響することから、売り主による日常的なメンテナンスも日本よりもはるかにしっかりと行われている傾向にある。 中古住宅に対する基本的な信頼感が、日本とアメリカでは大きく異なることを実感した。

日本では非破壊検査が必要不可欠 ただし、アメリカにおける検査は基本的に「目視」でだ。 見えないところを専門的な機材を用いて行う「非破壊検査」は、オプションになっているようだ。 目視の検査が成り立つのは、しっかりと造られていることが前提だからである。 日本の場合は、そうはいかない。 非破壊検査が、どうしても必要である。
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